皆さん、Windows Subsystem for Linux(WSL)を知っていますか?
Windows Subsystem for Linux とは、LinuxのプログラムをWindows 10およびWindows Server上で実行するための仕組みである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Windows_Subsystem_for_Linux
Windows上でLinuxを動かす事ができる、便利な機能です。大学の授業では簡単にLinuxの実習環境を構築できる事から、WSL使用した授業を行う教授も多くいます。
WindowsとWSL間のファイル連携
LinuxとWindows間のファイルの操作も簡単に行う事ができます。WindowsからLinuxのファイルにアクセスする場合は¥¥wsl$とアドレスバーに入力する事でアクセスできます。
逆に、LinuxからWindowsのファイルにアクセスする時は/mnt/{ドライブ名}を指定する事でアクセスする事ができます。
これで、相互にファイルアクセスが可能です。
写真ではWSL2のUbuntuからWindowsの入っているCドライブにアクセスできている事がわかります。
危険なコマンド sudo rm -rf /*
linux上で実行すると危険なコマンドsudo rm -rf /*を知っていますか?
このコマンドはルートディレクトリ(システム全体の最上位のディレクトリ)からすべてのデータを削除するコマンドです。
コマンドを分解すると以下の意味になります。
- sudoはコマンドを管理者権限で実行
- rmはファイル・ディレクトリを削除するコマンド
- オプション-rはディレクトリの中身ごと削除(再帰的)
- オプション-fはエラーメッセージを表示しない
- /*はワイルドカードを使用して/から始まるすべてのファイル・ディレクトリを示す
とりあえず、すべてのデータが消滅します。会社のシステムで実行すると当然クビです😂。
sudo rm -rf /* を実行すると /mnt/c/ 以降も削除されるのでは?
sudo rm -rf /*は/から始まるすべてのファイルとディレクトリを削除する為、Windowsシステムが含まれる/mnt/c/以降のディレクトリもまるごと削除してしまうのではないかと疑問に思いました。
というわけでWindowsにセットアップされたWSL2のUbuntuでsudo rm -rf /*を実行します。
皆さんは真似しないでくださいね!
中にはPermission deniedと表示され、削除できないファイルもありました。
現れた症状
検索やスタートメニューのアイコン
コマンドを実行中ですが、スタートメニューを押してみました。Slackやエクスプローラのアイコンが表示されなくなってしまいました。
エクスプローラが起動しない
アイコンが表示されていなかったSlackやエクスプローラを起動させてみました。Slackはもともと起動していた事もあり、正常に動作しました。
エクスプローラをクリックした所、「この項目を開けません」「この項目は移動されたか、名前が変更されたか、または削除された可能性があります。項目を削除しますか?」と表示されるようになりました。
エクスプローラの起動しないWindowsはもう使い物になりません(笑)
壁紙アイコン・アイコンの消滅
開いていたウィンドウを最小化した所、壁紙やデスクトップにあったショートカットが消えていました。スッキリしています。
ゴミ箱をクリックした所、エクスプローラが起動できないので「この項目を開けません」「この項目は移動されたか、名前が変更されたか、または削除された可能性があります。項目を削除しますか?」と表示されます。
LogiLDA.dll のエラー
「C:¥Windows¥System32¥LogiLDA.dllを開始中にエラーが発生しました。指定されたモジュールが見つかりません」というエラーが表示されました。これはLogicool関連のアプリケーションになるのでWindowsとはあまり関係ありません。どんどんファイルが削除されている事がわかります。
タスクバーの消滅
少し放置していた所、タスクバーが真っ白になりました。明らかにWindowsは壊れていきます。
[スタート]メニューが動作していません。
ついに、重大なエラーが発生したみたいです。「重大なエラー」「[スタート]メニューが動作していまえん。次回のサインイン時に修正を試みます。」との事。
Slackはまだ動作していました。画面をスマートフォンで撮影せず、スクリーンショットを送信するべきだったと後悔しています・・・。
タスクバーやスタートメニューは正常動作していない為、ここで「今すぐサインアウト」を押して再起動する事にしました。
再起動・起動不可
Windowsは正常に起動する事無く、「自動修復を準備しています」と表示されるようになりました。
はい!無事Windowsはお亡くなりになりました。自動修復はできませんでした。セーフモードすら起動しません。
sudo rm -rf /*の力は偉大でした。
リカバリ領域から修復
TOSHIBAが用意している、リカバリ領域はマウントされていなかった為、消える事はありませんでした。このリカバリ領域から、OSを再インストールする事で無事Windowsを起動する事ができました!
終わりに
sudo rm -rf /*は本当に危険です。取り扱い注意です。
皆さんも気をつけましょう!最後まで閲覧ありがとうございました!
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