2024年4月に引っ越し先の住居にてJCOM NET 320Mbpsの契約を行いました。今回、貸与されたルータはKCM3101 KAON製でした。初めて聞くメーカーでしたが、ネットワーク機器を製造・販売する韓国の会社でした。
このルータは、広告ブロック機能や各ネットワークのスケジュール設定などの便利機能が使用可能です。設定変更を行う際にはJCOMが用意するアプリ(JCOM メッシュWi-Fi)を使用して簡単に設定変更ができます。
しかし、ネットワーク設定関連では制約が多く、少しネットワークに詳しい人の場合は使い勝手が悪い機械という印象をうけました。(例えば、ポート開放やDMZの作成はできません。)
本ブログではKAON製のルータで使用可能な便利機能と、ネットワーク設定関連の制約事項を調査して発信します。
注意
本記事は高性能Wi-Fi KAON KCM3101の情報をもとに記事を作成しています。同じ形をしたルータでKAON KCM3100があります。こちらは高性能Wi-Fiではありません。ご注意ください。
高機能Wi-Fiはスマホアプリ経由で設定変更を行います。
契約時にあまり意識をしていませんでしたが、高機能Wi-Fiのプランを選択すると、KAON KCM3101またはHUMAX HGJ310V4が送られてくるみたいです。
今回はKAON製のルータに関しての紹介になります。このルータはJCOM メッシュWi-Fiアプリを使用して、設定の変更を行います。
高機能Wi-Fiの場合はルータ背面にSSIDやパスワードの記載はありません。JCOMアプリやJCOM メッシュWi-Fiに表示された接続先情報を使用して、ネットワークに接続します。
ルータ背面にネットワーク接続用QRコードがありますが、高性能Wi-Fiプランでは使用できません。このQRを読み込むと「KAONM」から始まるSSIDに接続しようとします。しかし、ルーターの電源を入れた際に「JCOM_」から始まるのSSIDに上書きされてしまうため、使用できません。
ルータの設定を変更する場合は専用アプリをインストールして、外部ネットワーク(WAN)経由でルータの設定を変えることになります。
専用アプリ便利機能・設定変更
ここからは専用アプリJCOM メッシュWi-Fiを使用してできることを見ていきましょう。外部ネットワーク経由で設定を変更するため、外出先からも操作が可能です。
ホーム画面
こちらが設定変更に使用するアプリのホーム画面です。(若干評価悪いですね・・・)
ホーム画面ではWi-Fiのパスワード表示や接続先情報の共有用URLを取得できます。
接続機器一覧とスケジュール設定
接続SSID毎の接続機器を一覧で確認することができます。機器名をクリックすることで対象機器のネットワーク利用制限スケジュールを設定することが可能です。
例えば、ゲームを夜遅くまでやり過ぎてしまう場合は「0時以降はネットワークに接続できないようにする」などの使用制限をかけることができます。
ネットワーク速度と通信量を表示
(左から2枚の画像)ネットワーク(WAN)の速度を表示することができます。私の環境では毎日午前11時にスピードテストをしていました。過去30日の通信速度を表示していますが、安定して通信できていることがわかります。
(右の画像)デバイス毎の通信量を表示することができます。私の場合はテレビでアマゾンプライムビデオを見ることが多いのでGoogleChromecastという表示が一番上でした。
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余談ですが、JCOMで同軸ケーブル(TVアンテナケーブル)を使用した320Mbpsネット契約は、上り(アップロード)は10Mbpsの制限があります。YouTubeに動画などをアップロードしている人が知らずに契約すると「JCOM遅くないか?」と思う人も出てきてしまうかもしれません。
ユーザ作成とフィルタリング
ユーザを作成することで「成人向けコンテンツのプロテクト」や「広告ブロック機能」をユーザ毎に設定することができます。写真にはありませんが、ユーザ毎のネットワーク利用制限スケジュールを設定することもできます。
写真では「ティーン(未成年)」の設定でユーザを作成し、ノートパソコンを追加してみました。
「ティーン(未成年)」のユーザーに追加したノートパソコンで某アダルトサイトにアクセスできませんでした。ブラウザにはフィルタリングに関する文言は一切表示されません。
(ユーザの)存在確認
ネットワーク機器を使用した、ユーザの所在確認が可能です。先ほど作成したユーザに対して、存在確認用のメインネットワーク機器を1つ設定します。
指定したメインデバイスの接続状況をもとにした在宅確認を行います。例えば、ユーザが所持しているスマートフォンを設定しておくことで、スマートフォンがWi-Fiに接続されているときは「在宅」、未接続の場合は「不在」の表示になります。
アプリには家に居なくてもアクセスすることができるので、遠隔で在宅確認が可能になります。
広告ブロック機能・プロテクション機能
様々な保護機能がありました。詳細はわかりませんので名前のみの紹介になります。「オンラインプロテクション」「高度なIoTプロテクション」「広告ブロック」を利用することが可能です。保護機能が働いた場合は回数やサイト名をアプリで確認することができます。
広告ブロック機能を自分のブログで試してみました。GoogleAdSenseの広告は一切表示されなくなりました。これはすごい!
専用アプリ・ネットワーク設定変更
SSIDの設定・ゲストネットワークの作成
SSIDやネットワークの設定もアプリから行います。通常使用の「ホームネットワーク」、一時的に使用する「ゲストネットワーク」、互いのネットワークが通信不可なネットワーク「インターネットのみ」の設定が可能です。
3つのネットワーク設定がありますが、すべて同じSSIDを使用します。赤線で囲んだ箇所はSSIDの変更項目です。本ルータはSSIDはすべて共通にして、異なるパスワードを複数作成する方法でした。(なかなか珍しいと思います。)
Wi-Fiの周波数2.4Ghz、5GhzでSSIDを分けることもできません。接続状況に応じて、接続周波数を自動的に変更します。
DHCPサーバの設定
アプリから設定変更が可能な項目です。
「LAN IPサブネット」を選択することでDHCPが割り振りを行うローカルIPの範囲を指定することができます。「10.0.0.x」「172.16.0.x」「192.168.40.x」から選択する必要があります。
「予約とポートフォワーディング」から、DHCPが割り振りを行うIPを機器毎固定することができます。
「ポートを開く」はグレーアウトしていて使用できません。
ルータのページでできること
一応、ルータのページへアクセスすることもできます。SSIDの変更など、ネットワークに関する設定の変更はできませんでした。
ユーザーIDは「admin」、パスワードはルータ背面に記載されています。
メニューには「情報」「Smart」「Wi-Fi(グレーアウト)」「管理」があります。
メニュー内の「Smart」をクリックすると、アプリから設定を行ったSSIDなどが表示されます。ブラウザ上に表示されているテキストボックスは編集不可です。(SSIDとBSSIDは編集で消しています。)
メニュー内の「Wi-Fi」はグレーアウトしていてアクセスすることができません。
メニュー内の「管理」は再起動、初期化、診断の項目がありました。
高機能Wi-Fiで設定できずに困ったこと
ポート開放・DMZの設定ができない
DHCPが割当を行うIPアドレスを機器毎固定することはできますが、「ポートを開く」はグレーアウトしていて使用できません。DMZに関する設定項目もありませんでした。
「Minecraftなどのゲームでサーバを立てて、ポート開放する」などの使用はできません。
DHCPサーバをオフにできない
DHCPサーバをオフにすることはできません。貸与されたルータ以外の無線LANアクセスポイントを追加する際には注意が必要です。
5GHzと2.4GhzでSSIDを別けられない
周波数5GHzと2.4Ghzで同一のSSIDを使用します。IoT機器など2.4Ghzのみ使用可能な機器でSSID検索を行うと、SSIDが表示されないことがあります。SSIDが検索で表示されないこともありますが、一度接続が完了すると安定して接続は可能です。
2.4Ghz固定用のSSIDは指定できるようにしてほしいところです。
高機能Wi-Fiプランを止めた
私はNASを使用している関係でVPNサーバを構築使用としています。しかし、今回のルータは色々な制約があり、VPNサーバは実現できなさそうです。
そこで、JCOMのカスタマーサービスに連絡したところ、アクセスポイントの交換が可能とのことでした。以前使用していたHUMAX製のルータが使い勝手良かったのでHUMAX製のルータをお願いしました。(機器指定まではできません)
「高機能Wi-Fi」のプランから外れるので、200円安くなるみたいです!ルーターが到着次第、ブログを更新したいと思います!
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